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「やべえぇえぇぇえぇえぇえええぇ!!!
バロンが負けたあぁあぁあぁああぁあぁあぁあ!!!!!」
「みんな殺されるぞおぉおぇぉおおぉおぇぉおおぉおぇぉお!!!!」
「いやあぁあぁあぁああぁあぁあぁああぁあぁあぁあ!!!!!」
ランダの刀で体を斬り刻まれ、
更にビームで溶かされ炎が上がるバロン。
その光景にチャロナラン村民はパニックになり、
阿鼻叫喚で逃げ惑うしかない。
バロンが初めて助けた料理人の男も見放した。
「畜生バロンの役立たずめ!
って娘がいない!?
馬鹿な大怪我で意識もなかった筈なのに!」
料理人が逃げる人混みを掻き分けて、
必死で探していると、
重傷だった筈の娘は村民達とは逆に、
魔女にやられる獅子に向かっていた。
「・・・バロンしゃま!おねがい、
わたしたちをまもって・・・」
健気な少女の祈りを見たガムラン奏者のリーダーは、
ガムランを抱えて逃げようとしていたメンバーを引き止めた。
「あんな小さな子が祈っているんだ!
バロン様のために奏でて来た私達が逃げてどうする!!!!」
そうしてリーダーはガムランの前に座って、
再び演奏を始めた。
これを見たメンバーも戻り、
恐怖を堪えながらガムランを鳴らしていく。
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