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『へぇあんたも神々に不死身の体を授かった訳かい。
あたしと一緒じゃないか!!
一緒に矮小な人間ども殺して楽しもうじゃないか!!』
『違う!違うぞ!
俺の体は人々を殺すためでなく!
貴様から守るためにある!!!
一緒にするな!!!』
『王子様は何処までも青臭いねえ!
また殺してやりたいけどもうすぐ夜が明けるから、
あたしは帰るよ!!』
『な!なにい!!??待てエェエェエェエェエェエ!!!!』
魔女らしく夜型生活のためか去ろうとするランダ。
引き止めようとバロンが再び突っ込もうとしたその時!!!
突如超光速欺瞞霊巫(タキオンチャフ)
つまりレーダーを撹乱する金属粉が混じった煙幕を投げ付けて来た。
バロンがサーモグラフ、赤外線、音波ソナーとあらゆるセンサーを総動員しても反応はなく、
煙幕が明けた頃には巨大なランダの姿はなかった。
『おのれ!今から寝るつもりか!?
なんて不規則な生活なんだ!!』
宿敵を逃がして歯軋りをし、
じだんだを踏むバロン。
しかし夜が明け、
朝日に照らされて輝く巨大な獅子の姿は美しく、
まるで悪を跳ね退けて太陽を呼び出したかの様な神々しさがあった。
涙を流す程に感動した親子は下からバロンに話し掛けた。
「バロン様!私達をお救いいただき誠にありがとうございます!!
貴方様を歓迎したいので、
是非我々の街に来て下さい!!」
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