ある日曜日の出来事

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 今日は一月に一度の絵の市場がある日だ。  絵の市場っていうのは、趣味で描いた絵を売るところだ。  プロでなくても綺麗な絵を描く人はたくさんいて、買いに来る人によっちゃあ“この市場大好き”って人もいる。  俺もたまに売りに行く。  そんなにたくさん持っていかないから完売して帰るのが常だ。  まぁそんな自慢話はおいといて、今日此処に来た理由は“絵を売りに“じゃない。  ソラ…ちゃんに会いたくってきたんだ。  “ソラちゃん”っていうのは先月俺が描いた“サクラゾラ”を買ってくれた人だ。  年は十四か十五くらいだと思う。  俺の絵を買ってくれる前に一回あった事があって、そん時彼女はレジをしてた。  一生懸命値段の書いてあるシールを探す彼女の俯いた顔はとても綺麗だった。  それだけなら“綺麗な子”で終わってたんだけど、その日はたまたま“ベジディ”だったんだ。ベジディは親しい人しか人に見えない日なのに、どうして彼女が野菜ではなく人に見えたのか…謎である。
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