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濡れてるのは仕方ない。雨道を十分も走ったから。雨水を吸ったシャツがベッタリと肌にくっ付き嫌な感じがする。
…あれ？この前市場から一三分で帰れたそ。ってことは走って帰れば良かったって事か！
…やっぱり俺、阿呆なのかも。
「そんな暗い顔しないでよ～今タオル持ってきてあげるからさ」
「いえ…」
そんなつもりじゃ…
「はい。どうぞ」
おい！一寸待った！それ今までそこの机の上にあったヤツじゃん。綺麗なのかよ？！
……なんか酸い臭いがする…。
「どうしたの？さっさと拭かないと風邪ひくわよ」
今俺の目の前にある選択肢って、これで拭くか、風邪ひくかのどっちかしかないのか？
どっちも嫌だな。
「まぁ風邪ひいても良いか。私の体じゃないんだし」
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