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「改めて自己紹介するね。私は『中沢 真菜香』(なかざわ まなか)、2年生で副部長しているの。君の名前は?」
「ぼ、僕は『和地 尋高』(わぢ ひろたか)です。一年生です」
「うん、わかってる」
くすりと笑って、中沢先輩は僕をじっと見つめる。
はっ!
気が付けば、女の子と密室で二人きりじゃないか。
それもこんな綺麗な人と……。
僕はいきなりテンぱった。
「あ――、高校の放送室って初めて入りましたけど、中学校とは違いますね。あ、あれはテレビ放送用の機材じゃないですか……」
急に立ち上がって語り始めた僕に先輩が目を丸くする。
「そ、そうだけど……和地くんって中学の時、放送委員だったんだ?」
「え、はい。そうです。ですから、何でも言ってください。絶対、お役に立ちますから」
勢い込む僕に先輩が幾分、引き気味になっている。
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