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あっという間に一週間が過ぎ、今日は生徒会主催の部活動説明会だ。
あれから毎日、放送室に通ってわかったことは、この声優部が副部長である中沢先輩を中心に成り立っているという事実だ。
部長が部の運営を中沢先輩に丸投げしているせいもあるけど、部長が田町、恒武両先輩と親しく話している場面をめったに見ることはなかった。
同様に同学年であるが、田町先輩と恒武先輩もそれほど親しい間柄ではないようだ。
「真菜香、例の件どう思う?」
「はい、部長。私は良いと思うけど……田町どう思う?」
「私はあまり気が進みません」
こんな風に会話の中継点に中沢先輩が入ることが多い。
したがって、中沢先輩(中継点)がいない場合、放送室内はいたって静かだ。
各自、思い思いの活動をしていて、会話もほとんど無いくらいだからだ。
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