部活説明会での

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壇上に上がるのは八幡部長と中沢先輩だ。  マイクの前に中沢先輩が立ち、口を開く。 「一年生の皆さん、こんにちは」  透き通るような声が体育館の隅々まで響き渡る。  たった一言で、ざわめいていた生徒達がおしゃべりを止め、先輩に注目した。  僕の周囲で「綺麗な声だよね」、「美人だなぁ」という囁きがあちこちで聞こえた。 「私たち『声優部』の活動について説明します。隣にいるのが部長の八幡で、私は副部長の中沢と申します。よろしくお願いします」  相変わらず、惚れ惚れするような美声だ。  ホント、一日中聴いていたくなる。  僕が聞き惚れている間に説明が続く。 「――――という訳で、放送委員会の補助と文化祭での発表が当面の活動となります。最後に八幡部長から一言があります」  そう言うと、中沢先輩は部長と位置を入れ替わった。
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