第1章

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「さっき…」 どした? と、ルイ君が訊くと、 「大切……。そう、なにか、とても大切なことが起きた……。そう、思ったの……」 「は?」 嫌な事だったなあ……。 そう、想うルイ君。 「あなたと、わたしのことだったと思うの」 すると、 「けっ。気持ちワルイ」 「なんでそんな風に言うの……?」 泣き出しそうな声で、芹佳。 「うるせー。んなもんクソ食らえだってんだっ」 そう言って、芹佳を平手で殴るルイ君……。 「ヒドイ……。ヒドイワ……!」 泣き出してしまう芹佳……。だがルイ君は若いのかワカラナイらしく、 「俺は、そうゆうの、ポイッ!」 「うぇ~~んっ!」 「ハハハッ(笑)」 「殺したい……!」 ハンカチを噛んで泣く芹佳。 「アハハハハっ(笑)」 「ゆるせないっ。ちょっと、教会に寄るわよ!」 「やだねっ!」 「寄らなきゃだめなのだなあ……」 「警察呼ぶぞ」 「! ワカッタ、ワカッタ。」 「今さら反省してるのかしら…?」 「そんなワケないだろ……、クククっ」 「ちょっと、殺すわよ!?」 「ヘヘヘッ、あ~~眠たい……」 芹佳がキーキー、唸っている間、ルイ君は眠ってしまうのだった……。
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