墓標

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「おっはーコリリン」 「おはよう腐次子・・・・・」 「も~!朝からテンション低いゾ」 「朝だから低いのよ・・・・・」 この朝っぱらから元気でケバケバしいギャルメイクの女は私の同級生の胸 腐次子。 クラスの中で孤立して浮いていた私、 湖里呼璃子に話し掛けて来てから友達の様な関係になっている。 「様な」と表現したのは彼女は私を友達だと思っているだろうが、 私自身はそう思っていないからだ。 腐次子はその派手さから男子にはモテるが、 女子や教師から反感を買っていて女の友達は私しかいない。 でも同等の付き合いではなく、 自分の美貌を引き立てさせるために地味な私と一緒にいる魂胆が丸わかりだから、 心を許す事など出来ないのだ。 「お、腐次子ちゃん♪今日もかわいいな?!」 「ゲッ流班!あんたとはもう終わったんだから話し掛けないでよ!!」 腐次子に話し掛けて来た坊主頭の軽薄な男子は有瀬 流班。 以前は腐次子と付き合っていたのだが、 この前万引きして捕まって以来愛想を尽かされ別れたのだ。 「そんな事言うなよ~次はみつからない様にギるからさ!!」
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