オジ童話『 赤紅くん 』

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   「今日もオジサマの所に行く  のかぁ。ラブラブだネェ。う  らやましいから邪魔して、食  べちゃおう!あ、なんなら二  人まとめて相手してもいいし、  赤紅くんを食べてるオレの後  ろから、オジサマに食べても  らうってのも燃えるよネェ!」   赤紅くんより妖しいピンク  色のハートを撒き散らしなが  ら、狼は近道を通ってオジサ  マの家に向かいます。  「お、ここかな?オジサマー」   狼がドアをノックすると、  中から優しそうな声がします。  『はいはい。どちらさま?』   狼はドアを開けさせようと、  赤紅くんの声を真似ました。  「牧村さーん、あーそーぼ」  『純平君……声がいつもと違  うけど、本当に純平君なのか  い?』   オジサマの耳はそう簡単に  騙せません。
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