オジ童話『 赤紅くん 』

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   「や、やめないか!」   あ、今の「やめて」は本気  でしたね。   そんなこんなで、ドアをノ  ックする音が響きます。  「じゅ、純平君、助け――」   狼に押し倒されたままのオ  ジサマがドアに手を伸ばしま  したが、狼が妖しい声で耳に  囁きかけます。  「いいのかなー?こんなとこ  ろを赤紅くんに見られたら、  マズいんじゃない?」  「そ、それは……」  「オレの言う通りにしないと、  オジサマがオレと浮気したっ  てことにしちゃうよ~」  「くっ」   ――――‐‐  「牧村さん?勝手に入るよー」   赤紅君はオジサマの姿を探  して寝室に向かいました。  「あ、いた。牧村さん寝てる  の?」
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