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「ちょっと、気分が悪くてネ
ェ」
「え?大丈夫?熱はあるの?
布団かぶってないで頭出して
よ」
赤紅くんが布団を引っ張る
と、オジサマの頭には大きな
耳が生えていました。
「わぁ!大きなお耳!それに
とっても……とっても派手な
ピンク色をしているだね……」
「それはね、赤紅くん。お前
の声を良く聞き取るためさ」
「へぇぇ……牧村さん、指に
タコが出来てるね」
「それはね、赤紅くん。お前
が練習しろってうるさいから、
ベースを頑張ってるショーコ
だよ」
「へぇぇぇぇ。牧村さん……
牧村さんはどこにいるの?」
「それはね、赤紅くん。恥ず
かしい格好で縛っておいたか
ら、今頃クローゼットの中で、
泣いてると思うよ」
「何してんだよっ!!」
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