オジ童話『 赤紅くん 』

7/10
前へ
/453ページ
次へ
    赤紅くんは一目散にクロー  ゼットを開けました。そこに  は、恥ずかしい姿でうるうる  と瞳を潤ますオジサマがっ!  「ま、牧村さん!!これは……  なんて恥ずかしい格好させら  れてるんですかっ!?俺だって  見たこともないような格好さ  せられて、ヤバいよ!マジで  これは……ちょ、ちょっとい  いかも?」   赤紅くんはオジサマに萌え  てしまいました。  「しくしく」  「あ、ごめ!泣かないで!泣  き顔は大好きだけど!」   赤紅くんは慌てて縄を解い  てあげました。  「純平君……」  「牧村さん、大丈夫?」   しっかりと抱き合う二人の  背後に近付く黒い影――  「うふ。それじゃあ、三人で  仲良く遊ぼうよ~」  「お、狼さん、牧村さんにこ  んなことしやがって、覚えて  ろよな!お前なんかキライだ」
/453ページ

最初のコメントを投稿しよう!

764人が本棚に入れています
本棚に追加