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ウンチくんは典型的な所謂巻きグソの形をした人糞であり、そのウンコ全体がまるで大きな顔のようになっている。
それというのも表面には目鼻、そして大きな口がついており、極めつけには黒縁の四角いメガネまで掛けている。
胴体と呼べるようなものは無く、代わりに顔であるウンコ本体から白くて細い手足が生えている。
足は屋内にもかかわらず小さな靴を履いており、手にはまた白い手袋を嵌め五本の指がきちんと揃っている。
そして最たる問題である本体の成分であるが、これは期待通りというか、やはり人間の排泄した糞であるらしい。
普通のウンコよりは弱いながらも特有の鼻を刺すような臭気が、近くにいる者の嗅覚を刺激する。
「そうだな……。時間さえあれば私の生い立ちや体の神秘に至るまでその魅力を余すところなく紹介したいところだが、今はそんな時間は無い。期日はもう目前に迫っているのだから」
モチーフとなった物質からは想像もつかないほど、ウンチくんは理知的でクールな気質の持ち主であるらしい。
メガネを光らせて小難しく説明するその姿は、まさにインテリのそれである。
「常識の範疇からは離れるだろうが、まずもも子クンには『生きたウンチが眼前にいる』という事実を真摯に受け止めてもらいたい。私がキミの元を訪れたのは、私のルックスを自慢にしに来たのではないのだからな」
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