243人が本棚に入れています
本棚に追加
「最後まで聞きたまえ。カタカムナ文献はあくまで一つの例さ。……実は私はカタカムナ文献の他にもう一つだけ、“科学書”の古史古伝を知っている……!」
「ゴクッ……!」
思わず唾を飲むもも子。ウンチくんは続ける。
「その古文書の信憑性は、カタカムナ文献とは比べ物にならない。超古代の人々の生活の知恵! 叡智が詰め込まれていることは間違いないであろう。しかもそれは取り扱う学問分野上、キミの悩みと非常に関係が深い……」
「それって……」
「キミのおならを治す術を、古代人は知っていたかもしれないということさ。どうだい、興味が湧いたろう?」
「……」
語るに落ちるウンチくんと、ただただ聞き入るばかりのもも子。説明のボルテージが最高潮に達したところで、ウンチくんは今一度声を大にした。
「詳しい解読はこれからのようだが、そのあまりに貴重な史料は、既に発掘されて現代に蘇っている。その古文書の名は……」
「古文書の、名は……?」
ウンチくんは、力強い口調でもも子に言い放った。
「『オゲレツ大百科』!!」
マヌケすぎる名の、古文書の名前を。
最初のコメントを投稿しよう!