第1話『オゲレツ大百科!』

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「最後まで聞きたまえ。カタカムナ文献はあくまで一つの例さ。……実は私はカタカムナ文献の他にもう一つだけ、“科学書”の古史古伝を知っている……!」 「ゴクッ……!」 思わず唾を飲むもも子。ウンチくんは続ける。 「その古文書の信憑性は、カタカムナ文献とは比べ物にならない。超古代の人々の生活の知恵! 叡智が詰め込まれていることは間違いないであろう。しかもそれは取り扱う学問分野上、キミの悩みと非常に関係が深い……」 「それって……」 「キミのおならを治す術を、古代人は知っていたかもしれないということさ。どうだい、興味が湧いたろう?」 「……」 語るに落ちるウンチくんと、ただただ聞き入るばかりのもも子。説明のボルテージが最高潮に達したところで、ウンチくんは今一度声を大にした。 「詳しい解読はこれからのようだが、そのあまりに貴重な史料は、既に発掘されて現代に蘇っている。その古文書の名は……」 「古文書の、名は……?」 ウンチくんは、力強い口調でもも子に言い放った。 「『オゲレツ大百科』!!」 マヌケすぎる名の、古文書の名前を。
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