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十七歳、昼下がり
昼休みは私の中で数少ない楽しみの一つだった。
隣のクラスの有希ちゃんに会えるから。
高校生活が始まっても友達ができなかった私は、昼休みになると有希ちゃんのクラスに駆け込み一緒にお弁当を食べていた。
どうして先生は私と有希ちゃんを同じクラスにしてくれなかったんだろう。
私には有希ちゃんしか友達がいないことぐらいわかってるはずなのに。
クラス替えの度に「次こそはきっと」と期待しては落胆し、とうとう三年生になってしまった。
私はきっと先生にも嫌われてるんだと思う。
こんなひねくれたネクラ女は毎日苦しめばいいって、先生達もきっとそう思ってるに違いないんだ。
有希ちゃんと同じこのクラスになりたかった。
有希ちゃんの友達は毎日駆け込んでくる私に意地悪も言わないし、仲間外れにもしない。みんな優しい。きっと有希ちゃんがすごく優しい子だから周りにも優しい子が集まるんだろう。
うらやましい。
うらやましいを通り越して最近はこの輪が憎い。
ずるい。
有希ちゃん達だけ一緒で、ずるいよ。
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