第1章

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第1章

 おけいこからはじめたらどうかしら?  「着物」とか「お茶」とか、あなた、そういうの興味ない?  ひきこもりの私を気遣って、叔母は私をそういって誘った。  けれど、叔母は口にするだけで、きっと行くのは私一人で、  叔母には行ってきた後の感想を述べるだけなのだろう。  気取られないよう、できる限りの笑顔を作り、私は曖昧にうなずく。  お家の外に出ないっているのって窮屈じゃないのかしら?  叔母は、おっとりとしている。私を誘いにやってきているのに、  私の前で、私に対する辛辣な感想をゆったりとした口調で述べる。  「本当は私、家を出ています」その言葉を、心の奥にしまった。  私が真田さんと知り合ったのは、インターネットの中でだ。  私のブログを読んだ真田さんが、コメントを残すようになった。
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