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脱げ
と言っておきながら、
背中を向けて脱ぎ始めると、
どうしていいか解らない。
こういうシュチュエーション、結構慣れてるはずなのに、
心臓が音を立てそうで…
ああ言えば、
怒って帰ると言うかと想ってた。
実際手に負えない女にはよく使う手だ。
ホストの頃は…
体が持たないと言うほど、
女を抱いた。
それが売り上げを上げる一番の方法だったから。
それを目的に来る女もいるし、
店側も、それを知ってて黙認してるような店だったから。
今もやってるのか?
経営者は変わったが。
もうそんなことは卒業して、
思い出したくもない過去だが。
彼女はそんな女とは違う。
こんな汚れた俺なんかに、
傷つけさせたくない…
なんて。
キレイゴトをいいながら、
実際は、
抱きたくてやるせない想いをワザと汚れた言い方で誤魔化してる。
音も立てずに着ていたワンピースを床に落とし…
恥ずかしそうに振り返る
天使の羽根を両胸に纏って、
バラを抱えたような下着に…
指先がピクリと跳ねる
触れたくて、仕方ない…
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