相良先輩

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「見て見てっ!!はぁー…カッコいい…カッコいい!ね!」 「…うん」 「ねえ、見てる?やばぁー…目の保養になるわぁー…」 「…うん」 いつもと変わらない朝。 わたしたちは、教室の窓からある人を観察中。 隣でキャッキャと騒いでるのは、親友の白川胡桃。 胡桃が騒ぐと、周りの女の子たちも悲鳴を上げる。 わたしの学校には、すごくカッコいい先輩がいる。 3年の、相良先輩。 相良先輩は、容姿が怖いほど整っていて、この学校のアイドルだ。 少し冷たい性格をしてるけど、そこがまたいいとか。 とにかく、めっちゃモテてる。 この通り、登校してるだけなのに、女子たちがキャッキャと騒ぐほど。 「ああっ…校舎の中入っちゃった……」 先輩が見えなくなったのか、胡桃はガックリとしている。 …何が、そんなにいいんだろう。 正直わたしは、そんなに興味がない。
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