第三話 月に願いを

14/27
前へ
/27ページ
次へ
アキは何事もなかった様に話している。 そんなアキの姿に、古田は心が痛かった…。 「星川は、物分りが良すぎるんだよ。 そんな簡単に割り切れるのか。 何で本当の気持ちを隠してしまうんだ」 古田のこの言葉に、アキは微笑んだ。 『これが私の本当の気持ちです。 出世は課長の夢です。その夢を叶えて欲しいと心から思っています。 課長の事が好きだから、そう思えるんです』 このアキの言葉は、とても強さを感じた。 「まっ、その話はまた今度。 もう少しで引越し屋さんが来るから、荷物を玄関に運びましょう」 ゆいのナイスフォローが入った。 「もうそんな時間か。 さて、今日は手伝いに来たんだから働くか。 古田、さっさと荷物運ぶぞ」 京田もナイスフォローだった。
/27ページ

最初のコメントを投稿しよう!

94人が本棚に入れています
本棚に追加