第三話 月に願いを

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焼肉を焼きながら、ゆいは嬉しそうに食べていた。 「焼肉と言えば、やっぱ骨付きカルビだよね 美味しいよ、アキも食べなよ」 アキも焼肉を食べ始める。 『課長との事は、私の中でケリがついてる。 好きな気持ちは変わらない…。 でも、その気持ちは心の中にしまうの。 彼は出世のために、たくさんのものを犠牲にして来た。 社長の娘さんとの話がまとまれば、彼が目指していたものが手に入る。 きっと、それが彼の幸せだと思う。 私は、彼に幸せになって欲しいの。 それが私の幸せだから』 幸せがどうゆうものなのかなんて分からない。 でも、彼が幸せと思うものが幸せ。 幸せになる事は、とても難しいことなんだと、アキはつくづく感じていた。
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