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枕元でアラームが鳴っている。 夜勤で働く俺が起きるのは、日も暮れて夜と呼んでいいような時刻だ。 アラームを止めようと伸ばした腕にハコさん(仮名)が絡まっていてちょっと驚いた。 いつもは俺が眠ると一人で気が済むまで鼻歌を歌って、モンステラと戯れて、勝手に飲み、食い、勝手に帰ってゆくハコさんだったけれど。 時たま、こうやって昼寝をしたままガッツリ寝入って帰りそびれていることがあった。 ハコさんのおでこに浮かぶ汗を拭ってやりながら呟く。 「そりゃあこんなにくっついて寝てたら暑いでしょうよ……。」 季節はぐるりと廻って真夏だ。 肉まんのあの日から半年が経っていた。 「ハコさん起きて、俺仕事行くよ。」 ハコさんの、キャミワンピースからすらりと伸びた腕も脚も、目のやり場に困るくらいきれいだ。 きれいなきれいな手も足も睫毛も胸元も首筋も、全てはプラチナの誰かのもの。
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