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わたしは動物達が顔を出しに来ると、決まって自分から話しかけるのです。
もちろん言葉がつうじるわけもありません。
ですから、心の中でぼそっと呟くように話しかけるのです。
あの親ぎつねには、「今日もさむいね。きみたちは毛皮があるからうらやましいな。ああ、お願いだからわたしの畑は荒らさないでおくれよ」と心のうちでささやいて、目を通じて語りかけました。
親ぎつねはなにか了解したように、小さな頭をこくりと動かして、子ぎつねのもとへ駆けよったかと思うと、そのまま一緒に山へ帰っていきました。
動物というのはけして言葉が通じるものではありません。
しかし、時たまこちらの言っていることが分かっているかのような振る舞いをするので、とても面白く可愛いげがあります。
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