第2話

二

　これもまた、自分で言ってしまうのは心苦しいのですが、わたしは周りの人間から、とてもよく慕われていたように思います。

こまったこと、悩んでいること、行き詰まったできごと、どんな小さな話であっても、皆が最初に相談しに行くのは、決まってわたしのところでした。

そのたびに、わたしはあれこれと思案して、何かしらの提案をしてみたり、ちょっとした慰めの言葉を贈ったり、それぞれの対応を精一杯にやりました。
そのことについても、皆は高く評価してくださっておりました。