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わたしは、その立ち位置がとても気に入っていました。
誰にでも平等に優しさを向け、誰からも同じように頼りにされる、そういった役まわりが、わたしは好きだったのでございます。
わたしが手を差し出したあとにかけられる、周りからの「ありがとう」という感謝の一言が、ほんとうに心地のよいものだったのです。
次第に、わたしは自分が「いい人」であり続けなければいけない、と感じるようになりました。
つねに完璧に、まわりの期待に添わなければいけないのだ、と思い込むようになりました。
自分では制御しきれないほどに、「いい人」に溺れていきました。
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