第1章
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仕事から帰宅した両親は、台所を見てすぐにわたしのもとへやって来て、これでもか、とわたしを褒めちぎりました。 それが、ただの気まぐれとは知らずに。 けして、両親を労ったわけではないとは知らずに。 その頃でした。 人によいことをすれば、自分が褒めてもらえるのだ、とはっきりと自覚したのは。
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