第1章

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 この村にやってきて数日が経ち、村の生活にも、畑の手入れの仕方にも慣れたころでございました。 わたしは、どこか心に違和感をおぼえていました。  この村の方々は、みな優しい方ばかりでした。 ご老人の紹介で、この村の方々とも話をするようになりました。 彼らは、自分たちの畑でとれた野菜や、余った果物などを、わたしのところへ頻繁に差し入れてくださいました。 わたしはそれが本当に嬉しかったのです。 嬉しかったのですが、どこか素直に喜べない自分がいることに、はっきりと気がついていました。
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