第六章

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「さくら病院、経営苦しいの?」 「え…」 ザァ… 冷たい風が頬に当たって、恭平に会えた嬉しさで紅潮した頬は冷たくなった。 「そうだよ…病院が潰れるとか俺には関係ないと思ってた。むしろ医者をやめるいい機会かもって。でも、患者さんのことを考えたら病院も医者も辞めれなくて。」 恭平は敦子の隣に座った。 「だからお見合いの話もいいかなって。あの人を忘れるのにちょうどいいかもって。」
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