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最早どちらが破壊神で、
どちらが混沌魔神か分からない程絡まり会い、
転げ回るごとに周辺の宇宙を沢山破壊していく二柱。
世界樹ユグドラシルの根本の、
その光景が写るミーミルの泉にて、
幼いながらも腐った北欧神話の死の女神ヘルは興奮していた。
「どうですか!?」
しかし聞かれた、
同じく北欧神話のノルン運命の三姉妹の、
現代の女神ベルダンディーは困惑した。
「どうって言われても…」
「普通ボーイズラブカップリングは漫画やアニメみたいな二次元か、
生モノ三次元もバルドルやフレイやエルフみたいに爽やかイケメン同士でだよね?」
「シヴァとアザトホースでなんてレベル高過ぎだよ!」
過去の女神ウルドも、
未来の女神スクルドも困惑していた。
「ハァ~見て下さい!男同士がくんずほぐれつですよ!
そろそろ喧嘩後定番の『お前やるなあ』『お前こそ』て友情芽生えますよ!
私たち腐女子の大好物じゃないですか!」
「ヘルちゃん小さいのに趣向濃すぎてついていけないよ!」
「貴女達こそBBAのくせに、
にわか過ぎですよ!」
「BBA!?」
「確かに腐女神ならぬ、
腐幼女神の貴女から見れば私たちそうだけど…」
死の女神と運命の三女神が不毛なBL論をぶつけていると、
クトゥルー神話の無数の口が有る雲に似た羊の女神シュブ=ニグラスと
日本神話の体が本当に腐っている黄泉の国の女神伊邪奈美(イザナミ)が現れた。
「いやアザトホース陛下は私の夫ヨグ=ソトートとのカップリングのが萌える!」
「神や人で萌える程度でもにわか!
擬人化無しの概念同士で萌えてこそ汚蝶腐神!」
神と腐の領域、
どちらも人知を越えている様だ。
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