13/14
81人が本棚に入れています
本棚に追加
/14ページ
「彼氏いないよね。亜由子には余計なお世話になるから止めとけって言われたんだけど、そんな君にピッタリな男をね、紹介をしたいんだけど、どう?」 「お断りします」  間髪入れない返事に、中田氏は目を見開いたけれど想定内だったらしく、めげない。 「営業先のマダムの息子の知り合いで不思議な男がいるんだ」  随分遠い関係の男を紹介しようとするこの男は、馬鹿なのかな。  どうして自分の友人だと紹介しないのか。  知り合い方はともかく、見知った仲ならこんな遠回しな説明はしないだろうに。    私の経験上、誰々の紹介だとか言って付き合い始めると、別れる時が頗る面倒な場合が多い。  しかも紹介者が友達の彼氏なのは最悪。  だって友達とその彼が別れて、自分たちがキャッキャウフフなんぞしようものなら女友達の突き刺さる視線に後頭部が焼け禿げる。  別れる時だって、どうして別れるのかとか仲人よろしく口出しをされて友情が砕け散るのを私は何度も見てきた。  亜由子と言う反面教師を。
/14ページ

最初のコメントを投稿しよう!