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☆ーー☆ーー☆
「の・の・み・や・くん!」
ヒョコっと首を傾げて顔を覗かせて来たのは佐山だった。
うわ、出たよ。
あからさまに嫌な表情を浮かべてフイと顔を逸らす。
「さっきはごめんね、健くん借りちゃって。もしかして怒ってる?野々宮くんが先約だった?」
何がごめん。だ。
心にもない謝罪なんかしてさ。
俺見たんだからな、去り際に勝ち誇ったような笑みを浮かべたの。
「それにしても健くんって凄いよね、キスだけでイキそうになっちゃった」
学食のテーブルを挟んで向かい側に座った佐山は、周りに聞かれないように身を乗り出して小声で言った。
「あーあ、今度はベッドでゆっくりやりたいな」
「あのさぁ、佐山。人がメシ食おうとしてる時にそういう話やめてくんない?」
っていうか、お前のせいで俺はヘンなもん見せられたんだからな。
くっそ、思い出しちゃって、一気に食欲なくすわ。
「ね、健くんのアソコにホクロあるの知ってるよね?」
なっ、なんだってぇ!?
健のアソコにホクロですと?
そんなこと…
そんなこと…
しるかー!
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