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「ふっ!」
バンバン
「おっと」
レーシェルの放った二発の弾は、シオンに掠りもせずに屋敷の壁を削った。
「この距離で当たらないの!?」
「レーシェル!俺に任せろ!」
怯むレーシェルを横目に、ゼスは大剣を振り上げてシオンに斬りかかる。
シオンはそんなゼスを見て一言。
「今すぐ攻撃を止めればリーダーと副リーダーの暗殺をやめてあげるよ」
「っ――!?」
ピタっとシオンの目の前で大剣が止まる、しかしゼスの首には赤い長刀の刃が突き付けられていた。
「よく止めたな、もう少し進んでたら【赤錆】の錆びになってたからな?」
シオンが言う【赤錆】とはこの赤い長刀のことだ。
長年に渡って血を浴び続けた長刀は、刀身に血が染み込んでしまった。
そしてシオンは、自らこの長刀に【赤錆】と名を付けたのだ。
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