殺し屋と呼ばれる少年

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「帰ったのね……それなら安心して殺れるわ」 「殺れる?なにを殺るってんだ?もうここには生きてる人間は居ないんだぜ?」 ゼスが両手を広げてアピールする。 しかし、レーシェルはそんなゼスを見ずに、屋敷の玄関を見ていた。 「おいレーシェル、その扉になにがあるんだよ」 ゼスがそんなことを言いながら扉に近付くが。 「待ってゼス!来るわ!」 バギャ レーシェルの叫びと同時に屋敷の扉が破壊される。 「――ッ!?」 ゼスが慌てて飛び退く。 すると、先程までゼスがいた場所に、長い刃物が横振りされた。 「ゼス!大丈夫!」 「あ、あぁ……」 ゼスもレーシェルも、警戒心をMAXにして壊れた扉の先を見る。 するとそこに一つの人影が現れた。 「いやー、まさか避けられるなんてねー。絶対殺したと思ったんだけどなぁ」 鞘から抜かれた赤い長刀をギャリギャリと引きずりながら屋敷に入ってくる少年。 赤黒い髪を長めに伸ばし、長い前髪から見える赤い目は不思議と恐怖心を煽る。
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