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出会い
「ん~~!今日は妖怪日和だな~☆
…にしても、100年でこの辺もすっかり変わったの~、そろそろあやつに手紙が届いてる頃かの…………行くか。」
時に皆さん、家のポストに手紙が入っていてもおかしくはないでしょう。
それが巻物だったら?しかも内容が、
妖狐、来ます!!
のひとことだったら?
普通の人はいたずらだと思い、無視をするでしょう。
俺、音羽創平も無視をした。いちいち気にかけるのもめんどくさいからだ。
俺のモットーは、「やりたくない事は、やらん!」だ。いわゆる消極的なんだ。
しかし今、俺はとてつもなくめんどくさい事に出くわしている。…目の前に妖狐がいるのだ。しかも幼い…
「来たぞ☆!」
ヤバい…何かに目覚めそうだ…
「…来たって、何しに?」
「…何しに?」
は?何言ってんの?と、いった表情だ、…にしても、色々とアウトな気がする。キツネ耳に尻尾まで生えてる?それに着物なんて…なんて高ステータスなんだ…
「何ってそれは、寝床の確認に決まっとろうが。ちゃんと手紙に書いておったろ?」
「は?手紙ってあの巻物?」
「うむ、その通りだ、ちゃんと炙ったか?」
「炙る?あのぶっとい巻物を?」
「?最近はやりなのではないのか?
…まあ、よい。この屋敷はいい場所なのだ、近くに商店街もあるしの、これからここで世話になるぞ♪お主、名はなんと言う?」
「…音羽創平だけど、」
「オトバソーヘイ?イイ名じゃの、わしは妖狐、迷子の狐の妖怪じゃ、好物は油揚げじゃ、これからよろしくの♪」
これが、俺と妖狐の出会い、なんの目的もなく生きてきた俺が、これからめんどくさい事になることは、今は知ることもない。
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