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「う、うん。そうだけど。
おじさん、誰?
どうやってこの部屋に入って 来たの?」
少年にとって成人男性の年齢はよく分からない。
この男は父親よりは、はるかに若そうだが、18歳になるいとこのアントニオよりは年長に見える。
「おじさん?」
はたして男は心外だ、というように言った。
「あ、ごめんなさい」
「いや、構わない。もう少し若く作っておけばよかったかな?」
何を言っているんだろう?少年は、訳がわからないという表情をした。
よく見ると、男は整った顔をしていた。
イタリア人にしては少し皮膚の色は黒い。濃い眉とくっきりとした目元。
酷薄そうな唇の口角は下がり気味か。
成人男子にしては髭の影がない。女と言ってもいい肌のきめの細かさだ。
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