願いの石

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長い付き合いやし、向こうが勝手について来たんやし、気を使わんでええよな? 「これ、覚えたいから……」 それだけ言うて、僕は家に着くなり新しく始まる舞台の脚本開いて、黙々と読み始めた。 今日の家でのお仕事は、舞台の脚本の冒頭部分を覚えるだけや。 昼間も合間を見つけては何回も読んだから、多分すぐに覚えられるはず。 恋人さんは、 「ふーん……」 とだけ言ってお風呂場に行ってもうた。 あいつ、泊まっていく気なん?
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