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ガタガタっと大きな物音がしたと思ったら、浜本係長の声だけが返ってくる。
「誰―？今、手が離せなくて、そこから要件言ってくれる！？」
そりゃ、手が離せないでしょーね…
心の声を隠し、私はもう一度、声を張り上げる。
「総務課の堀でーす！臨検の書類を貰いに来ましたー！」
「それなら、内野課長に預けてたはずだけどー」
……マジか。
「ﾊｱｰ…わかりました！もう一度、訪ねてみます！」
うんざり気分で、私は品管のオフィスの方へとくるりと方向転換する。
何なんだよ、もう！どいつもこいつも…！
役立たずの課長に、勤務中に不倫の逢瀬を楽しんでる部下二人。
仕事しろよ！仕事！！
ダンダンと大きな足音を響かせ品管まで戻り、内野課長に尋ねた。
「内野課長、浜本係長から書類を預かっていませんか？」
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