2/35
20697人が本棚に入れています
本棚に追加
/468ページ
「おはようございます」 「あ。堀ちゃん、おはよう」 普段と変わらぬ柔らかい笑顔の小野寺さんと朝の挨拶を交わす。 たまたま1階のエレベーター乗り場で会い、待っている人たちと一緒に乗り込んだ。 「小野寺さん!おはようございます」 「おはようございます」 「今日のネクタイ、似合ってますね!」 「あ、ありがとう…」 他部署の女の子から突然話しかけられ、ちょっと引き気味の小野寺さん。 昨日、私の練習台彼氏となった人は、相変わらずおモテのようで。 やれやれと思っていたら、バチっと小野寺さんと目が合った。 そして、じっと私を見つめている。 な、何だ? 今度は私の方が引き気味になり、顔を引き攣らせながら視線を外した。 でも、まだ小野寺さんが私を見ている気がする。なんとなく視線を感じるのだ。
/468ページ

最初のコメントを投稿しよう!