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その後も4人で談笑しながら、山頂からの眺望を眺めて。 今日は晴天で、下界の綺麗な街並みを一望できる。 「すごーい良い眺め!」 「うちの会社はあそこら辺かな」 「え~、もうちょっとこっちでしょ?」 素晴らしい絶景を楽しみ、和気藹々と休憩した。 そして、お弁当を食べてから下山するという陽介君親子とお別れ。 「それじゃあね。陽介君」 「うん!お姉ちゃんも、あの崖下りるの頑張ってね」 「…ッ!!」 陽介君の言葉に絶句する。 そうだよ!登って来たってことは、下りなきゃなんないじゃん! 頂上に到達した達成感で、そんな当たり前のことがすっかり抜け落ちていた。 「ブハッ!」 またも私を嘲笑う練習台彼氏。 「クックックッ…さ、下りようか。堀ちゃん」 「やだーッ!」 「やだって言われても、下りなきゃ帰れないんだから」
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