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「さっさと下りましょ!早く!」
「おおっ!」
ズカズカと大股で歩き、小野寺さんを追い抜く。
すると、またも空気を読まない発言が落とされる。
「え?堀ちゃん、そんなにお腹すいてるの?」
「違いますよ!」
ぐわっと目を見開き、即座に否定した。
こんっの、天然男!
やっぱり、ただの吊り橋効果だ!
吊り橋、吊り橋!紛い物!!
私はさっきのトキメキは気のせいだと結論付け、苛立つ感情の赴くままに足をずんずん進めた。
お蔭で、下山はあっと言う間で。
そして、ランチは予定通り二人でバイキングに行き、やけ食いのごとく、思いっきり食ってやった。
練習台彼氏は、私の尋常じゃない食欲に若干引いてたけど。
小野寺さんに女らしくしたって、ムダだしね!
こうして、私達の初デートは、全く色気のないものに終わった。
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