305人が本棚に入れています
本棚に追加
/468ページ
「さてと…」
夜斗は首をバキバキと鳴らし、辺りに広がる戦場を見据えた。
あの件から約二ヶ月が経った。
何と言っても戦争が始まった。
幕府軍と倒幕軍との争いだった。
夜斗は幕府軍、新撰組にいた。
あれから沖田の病状は悪くなる一方、局長である近藤も御陵衛士の生き残りに狙撃され重傷を負った。
「夜斗、無茶はするんやないで。」
「大丈夫ですってー!」
夜斗は笑っていた。
山崎は溜め息を吐く他なかった。
ほんまならこんなところに出したくないんやけど…
夜斗にあんだけ頼まれたら…
『絶対、私も行きます!行かなかったら私は何のために此処に残ったんですか!』
いつになく凄い剣幕で頼んできおって…
こっちの身にもなれっちゅうのに…
「山崎さーん?」
山崎の前で手を振って笑っている。
山崎はまた溜め息を吐いた。
最初のコメントを投稿しよう!