第一章

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「もっと楽しく過ごしたいのにー!」 「喚くな。仕方ないだろう。」 実験体1002は焼け野原を見ながら叫んだ。 いくら叫んだところで何も変わりはしない。 彼らに呼び合えるような名前はない。 お互い、番号で呼びあっている。 「この戦争が少しでも一段落したら私は此処を逃げようかなー…」 1002は遠くを見た。 一面焼け野原の為、景色は一切変わらないが。 これをやったのは彼らではない。 彼らを消そうとしてきた奴らのせいだ。 世界から核兵器は消えた。 何故なら、科学者が壊した。 科学は発達し過ぎた。 核兵器すら無にしてしまうのだから。 「逃げる?研究所からか?」 1002は頷いた。
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