第一章

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「もう自分達みたいになって欲しくないしー…。いつまでもあの研究者たちに使われっぱなしっていうのもねー…」 研究所に戻った。 その研究所にはこの二人以外に六人の子どもがいる。 その六人も1002たちと同じ実験体だ。 ただ、この二人のように毎回駆り出される訳ではない。 「……なら俺も協力する。」 「え!?本当ー?嬉しい!」 1002は笑った。 そして、報告をしに研究者のもとへと戻った。 「ご苦労。どうだった?」 「別に。いつも通り。」 1002は素っ気なく答えた。 科学者が嫌いなのだ。 だが、自分の運命を呪ったことはない。 この体を嫌ったことはない。 むしろ、楽しんでいる。
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