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「で、どうするの?」
あっという間に昼休憩。
私は一体どうすれば?
「ブッチ、しちゃおうかな……」
別に命令ってわけじゃない。
生徒会長とはいえ、先生じゃないんだから彼の言うことなんて聞かなくても――。
「訴えられたら?」
「うっ」
そうだった。
相手はお金持ちの御曹司。
名誉毀損で訴える! なんて言われたら一般庶民の私には太刀打ちどころか、路頭に迷う勢いだ。
「なんなら、一緒に行って謝ろうか? もともとは私の手紙が発端だし」
「あー」
確かにそんなんだけど。
でも、どっちかというと怜奈は被害者かもしれない。
私のせいでふられたっていうか、変な風に名前を覚えられちゃったし。
何より怜奈はこれでも失恋したわけで、その傷に塩を塗るようなことはしたくない。
「――いい。ひとりで行ってくる!」
だから、私はそう言って笑ってみた。
ひきつってたかもしれないけど……。
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