2人が本棚に入れています
本棚に追加
「僕はもう冷静だ。…お願いだから、縄を解いてくれないか?」
僕の目の中をじっと見つめると、陽一はゆっくりと僕に近づき、拘束を解いてくれた。
「助けたい人がいる。カメラを返してくれ。…目的が済んだら、君の目の前でカメラを破壊してもいい。」
「陽一。返しておあげ。」
じいさんが手助けしてくれた。…自分を殺そうとした奴をかばってくれるなんて、いい人だったんだな。
「使い方を間違えるなよ。」
僕は奪った命を戻す方法を陽一から教えてもらうと、カメラを抱えて店を出た。
運よく、と言おうか。
池谷さんの遺体はまだ焼かれてはいないのだ。
しかし、問題はどうやって警察に引き渡された彼女の遺体と出会うかだよな。
最初のコメントを投稿しよう!