殺意の足跡

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妻に詫びの言葉を述べると、すぐにタクシーを呼びつけ乗り込んだ。 現場は、ここから三十分もすれば着く距離にある。 民宿の浴槽で、人が倒れているとの通報が入った。 救急隊が駆け付けたときには、既に亡くなっていたらしい。 変死扱いになるため、すぐに警察にも連絡が入り、こうして自分にも電話が掛かってきたというわけだ。 事件性が強いものかどうかはまだ解らない。 鑑識による初動捜査を元に、どっちの線でいくか判断することになるだろう。 それにしても...と、五十嵐は顎に手を当てると、タクシーの後部座席から窓の外を眺めた。 .
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