《2》

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幽霊でも見ているかのように口をパクパクさせている浜内さんとは対照的に、涼しげな表情の門倉さん。 彼の射抜くような目にパニックを起こした私は、咄嗟に 「ちっ、違うんですっ!!」 馬鹿にデカイ声で叫んでいた。 言ってしまってから、何が違うんだよ……と、自分で自分にツッコミを入れる。 突き刺さる周囲の視線が痛過ぎる。 いつもつるんでいる小松さん、工藤さんの3馬鹿トリオ……じゃなくて 羽鳥課長の舎弟3人組の中では、かなり落ち着いていて、どちらかといえばクールで神秘的なオーラを纏っている門倉さん。 彼は真顔で 「いや、俺等、まだ何も言ってないから」 と、淡々と言った。 冷静さを見失ったばかりに、私は墓穴を掘ったらしい。 言い訳不可。 秘密のオフィスラブゥ~は、あっさり………バレた…
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