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「別に会社の人間に知られたって構わねーよ、俺は」
「え……ちょっと…」
いきなり何を言い出しやがるんだ?この男は……
ティーカップを持ったまま、彼に余計な事を抜かすなよ……の意を含めて睨みを利かすも、それは全く効果ナシ。
「まぁ、チェルシーちゃんは秘密のオフィスラブってヤツがいいらしいけどな」
私の頬を突っついてくる晃人さんに「当然です」と、冷たく返すと「んな怖い顔してんなよ」と彼は笑う。
「どのみち、遅かれ早かれ会社の人間にはバレるんだから、早い内に知られたってどうって事ねーし」
……ん?
今のって……どういう意味だ…?
晃人さんの言葉の意味が理解出来なかったのは私だけじゃなかったようで……
門倉さんが眉間に皺を寄せながら「………と言いますと?」と小首を傾げる。
彼からの問いに晃人さんはさらりと……
「俺、コイツと結婚するつもりでいるから」
と。
その言葉を聞くと同時に
「ぶーっ!!」
私は、口に含んでいた紅茶を勢い良く噴いた。
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