22368人が本棚に入れています
本棚に追加
あぁぁ……ケーキがどんどん小さくなっていく…
ケーキが晃人さんの口に入っていくのを成す術もなく見守っていると、彼が投げ遣り気味に言ってくる。
「お前にとって、俺は一夏のアバンチュールってヤツか?」
「………今、冬ですけど…」
「お前は、俺の体と金が目当てだったのか?」
「はいぃ?」
確かに、晃人さんの体は魅力に満ち溢れているけれど……って、違う違う。
「飽きたらポイか?ひでー女」
「…………」
あまりの馬鹿さ加減に、溜め息が出てきた。
「……ケーキ、返して下さいよ」
「あぁ"?俺よりケーキか?薄情な女だな」
私と晃人さんのやり取りを見ていた浜内さんが沁々言う。
「何か……異色のカップルかと思ったけど、凄く息ピッタリですね…」
彼女の言葉に、門倉さんも黙って頷いていた。
最初のコメントを投稿しよう!