《2》

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突然、浜内さんが「課長」と挙手をした。 晃人さんは、不貞腐れたまま「あ?何だよ、浜内」と彼女を睨む。 ……ちょっと晃人さん、浜内さんに八つ当たるなんて大人気ないですよ… 心の中で文句を言うも、浜内さん自身はあまり気にしていない様子で、声を弾ませながら晃人さんに意外な申し出をする。 「デートの邪魔して申し訳ないんですが、1時間程大切な彼女をお借りします!」 「あ?」 言うが早いか、勢い良く立ち上がった浜内さんは「直井さん、行こ」と私の腕を引っ張る。 「えっ?えっ?ちょっ…」 浜内さんのいきなりの行動に驚いたのは私だけでなく、あとの二人も同じで… 「おい、浜内!」 「ちな?」 男性陣も戸惑いの色を隠せない様子。
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